真条彩華 個展 「とある女の御伽噺」
真条彩華 個展
「とある女の御伽噺」
2016年10月1日(土)~10月11日(火)
11:00~19:00 (最終日は17:00まで) ※10月5日(水)休廊
真条は幼少の頃より、母方の実家である寺へ行く度に仏像やそれらに纏わる書物に触
れその影響を強く受けて育った。それは作品にも色濃く現われ、仏教や神道を思わせる
作品などを2009年より発表、近年は恐ろしい形相の鬼神から八百万の神をテーマにし
た作品も制作しているが、2014年宮城への転居をきっかけに作品の転機を迎える。
正月、平泉の中尊寺へ詣でた際吹雪に遭遇、見通しの悪い中、平泉境内にある能楽堂
が突如彼女の目の前に現れた。一瞬、その異様な光景に現実世界から虚構世界へと引き
剥がされる様な感覚に陥り畏怖の念を抱く。これを機に能に興味を持ち、詳しくその世
界を調べ始める中、これまで表現してきた仏教や神道の精神世界と、能の表現する死後
の世界が作家の脳内で繋がり始めた。
今回の個展タイトルの「とある女」とは作家自身であり、会場に並ぶのは作家が視た
幻視世界を日本の御伽噺風かつ幻想的に昇華させた作品たちだ。本展では更に、数年前
から交流のある人形作家・森馨の球体関節人形をモデルにした作品も登場する。森馨の
作品もまた幻想的な作風で広く知られ、両性具有や死を匂わせる作品も多い。彼女の作
品は、真条が平泉で見た能楽舞台を喚起させるに正に等しい対象であるのだ。
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真条彩華, しんじょうあやか, 絵画, 画家, painting artist
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