HOME >> 展覧会情報 Exhibition >> 漆黒のラビリントス<グラファイト>
11:00〜19:00 (最終日は17:00まで) 日曜休廊
<鉛筆による繊細で深淵な世界>
鉛筆の魅力とは、紙の白地と対比する金属の鈍く光る黒との明暗、
そしてその黒の深さに惹きつけられるところである。
ストロークを重ねることで現れてくる世界の形は様々であるが、
作家の持つ丹念さがそこには確かに立ち現れる。
細やかな表現世界は柔らかくも鋭さを持ち、それは鉛筆の味とも言うべきものだ。
そんな摩擦の異なる黒く光る鉛筆の描線を、繊細の一言では言い表せない、
なにか癖のようなものを孕んだ作品を生み出す6人の作家が同じ場で展開する。
若手というには老成した世界観。
こつこつとした作業を繰り返す彼らの作品は、職人的とも言える。
鉛筆という素材に取り組む作家の一途な時間を共有したい。
会場はさながら迷宮とも言うべき暗闇と、かすかな紙の反射で包まれる。
展覧者は暗闇のなか、手探りで壁をつたう様に作品世界へと歩みを進めるだろう。
浅野勝美 「羽化」 280×300mm
安彦文平 「生物の秘密 X」 330×240mm
安彦文平 「生物の秘密 W」 240×30mm
小川香織 「二人のアリス」 F30号(910×727mm)
永井健一 「花枯ラス」 210×320mm
麻子 「空虚な果実 i」 150×300mm
村澤美独 「ひきあげられたオフィーリア」 270×400mm
渡邊光也 「道化の娘」 125×125mm
渡邊光也 「楽園の崩壊」 直径150mm